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【市川市】和洋女子大学の学生たちが中高生お薦めの本を手作りポップで紹介

和洋女子大学日本文学文化学科では、「文学と芸術を通じた地域社会参画型表現教育プログラム(以下SEREAL)」で地元の市川駅南口図書館と連携、学生たちが中高生に薦めたい本を手作りのポップで紹介しています(同図書館にて、4月29日まで)。

中高生にはもちろん、大人にとっても若い世代に人気の書籍を知ることのできる興味深い展示となっています。

中高生お薦めの本展示前

中高生の気持ちを理解しやすい先輩の立場で本をお薦め

この企画の背景にあるのは中高生の活字離れ。

子どもの頃は読書に親しんでいたのに、中学生になると部活動などで忙しくなるため、読まなくなるケースも多いようです。

多感な時期の彼らに再び読書の楽しさに触れてもらうにはどうしたらいいだろう? 

考えた結果、「年齢の近い大学生が、その頃の気持ちを振り返りながら薦める本なら心に響くのでは?」と、この企画が生まれました。

また、中学校の国語科教員を目指す学生たちにとっては、「自分が教師になったときに生徒にどんな本を薦めたらいいか」をシミュレーションできるので、社会に出たとき実践に役立つというメリットもあるのです。

館長、学生二人と小澤准教授
▲左から、市川駅南口図書館の宮野源太郎館長、和洋女子大学1年の林美羽さん、同じく前山ゆり子さん、プログラムリーダーの小澤京子准教授(同大学)

 

コロナ禍での展示遅延を乗り越え開催

2021年1月22日、オンライン会議システムZoomを使って初回の打ち合わせが行われ、30人ほどが参加しました。

新型コロナウイルス感染症流行の影響で、大学での活動ができないため、その後はSlackという情報共有アプリなどを使っての打ち合わせ。

忙しい学業の合間をぬって、それぞれが自宅で作成に励みました。

仲間で集まって同じ空間で作業することができないため、「いざ完成してみたらポップの大きさが違っていた」と作り直しになった学生も。

オンラインならではのトラブル、ちょっと気の毒な気もしました。

キックオフミーティング
▲Zoomでのキックオフミーティングの様子

 

2月末までに、市川駅南口図書館には多くの作品が集まってきました。

3月2日から展示の予定でしたが、緊急事態宣言の延長で開催スタートが遅れ、実際に始まったのは3月23日から。

初日、開催を待ちかねたように、本を手に取って借りていく人の姿が見られ、中高生らしき来館者も足を止めて展示を見入っていました。

ポップとお薦めの本が並ぶ展示コーナーは、図書館の入り口から入ってすぐ右側。

文庫本サイズのポップには学生の個性が表現されています。

21世紀に生きる君たちへ
▲丁寧な手描きによる説明

返事はいらない
▲PCソフトを使い、画像に文字を重ねた作品

かがみの孤城
▲飛び出す絵本のように立体感がある作品

さよならドビュッシー
▲今回取材した林さんが「素敵だな」と思ったポップ

 

どの作品にも随所に工夫が見られます。

辻村深月作品

三浦しをん作品

あさのあつこ作品▲辻村深月、三浦しをん、あさのあつこなどの作家が人気のようです

 

プロジェクトに参加した学生に話を聞きました

林美羽さん
▲林美羽さん

お薦めの本は『バッテリー』(あさのあつこ作)。

小学6年生の時に受けた、同じようなポップ作りの授業がとても楽しかったので、参加しました。

他の人がお薦めする本を知りたい、という気持ちもあります。

今回選んだ『バッテリー』は当時からお気に入りの作品。舞台は中学の野球部で、登場人物たちもバリバリ思春期、反抗期。

自分も中学の時に経験したので彼らの気持ちがよく分かります。

きっと現役の中高生たちも感情移入できるんじゃないかな…と思って選びました。

ポップを書くにあたって『バッテリー』を読み直したのですが、「はぁ~。つらい」と声が出るほど気持ちが入り過ぎて、とても疲れました(笑)。

大人になってから一冊の本を読むには、なかなか体力がいるな…と。

体力のある子どものうちに、たくさん読んでおいた方が絶対いいですよ!

バッテリー
▲林さんの作ったポップ

前山ゆり子さん
▲前山ゆり子さん

 

お薦めの本は『カラフル』(森絵都作)。

自殺という重いテーマを扱いながらも話の展開が面白く、ファンタジーなのでさっくり読めてお薦めです。

私にとっては人生の転機にもなった特別な1冊なので、選ぶのに迷いはありませんでした。

最初に読んだのは小学生の時。

当時はまだ本が苦手で、このときは読んでも意味が分かりませんでした。

中学生になって学校生活になじめない時期があったのですが、その時に読み返したら心にストンと落ちたんです。

背中を押される思いがしました。

小中高と、それぞれのタイミングで読んでいますが、毎回読んだ時の感想が変わっていくのも面白い。

子ども時代の読後感は子ども時代にしか体験できないものだから、早いうちから本に親しむ習慣をつけた方が何倍も楽しいと思います。

カラフル
▲前山さんの作ったポップ

前山さんと林さん
▲「本は他人の心をのぞける身近なアイテム。読書、楽しいですよ!」

市川駅南口図書館 × 和洋女子大学 連携企画「中高生にすすめる一冊」

期間:2021年3月23日(火)~4月29日(木・祝)

場所:市川駅南口図書館

市川市市川南1-10-1 I-linkタウンいちかわ ザ・タワーズ・ウエスト3階

開館:平日 9:30-19:30 / 土日祝 9:30-18:00

休館日:3月29日・31日 4月5日・12日・19日・26日

※市川市の新型コロナウイルス感染の状況により、開催時間、期間等が変更となる場合があります。

詳細は図書館ウェブサイトでご確認ください。

 

 

この記事を書いた人

編集部 R

「ちいき新聞」編集部所属の編集。人生の大部分は千葉県在住(時々関西)。おとなしく穏やかに見られがちだが、プロ野球シーズンは黄色、Bリーグ開催中は赤に身を包み、一年中何かしらと戦い続けている。

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