深刻化する地球温暖化問題や海洋プラスチック問題に対応するために、誰もが無料で水を飲んだり水筒にくんだりできる「給水スポット」を日本中に広げるプラットフォーム「リフィル ジャパン」。
昨年の9月から日本で10番目の「地域リフィル」として、リフィル松戸が活動を始めています。

公開 2021/08/16(最終更新 2021/08/06)

公共と協力店舗による水道水の提供
「リフィル」とは、英語で「補充する」という意味。
リフィルの給水スポット拡大活動は2015年にイギリスで始まりました。
日本では「水Do!ネットワーク」という団体が同様の取り組みを始めており、2019年にリフィルジャパンがスタート。
現在活動が行われているのは、東京、大阪、福岡など11の地域。
主要都市が多い中、昨年の9月にリフィル松戸が設立されました。
リフィルの給水スポットは、公共と協力店舗の2種類があり、共に水道水を提供しています。
公共は、公園や公共施設、駅、商業施設などの水飲み場を指し、協力店舗はお店の人に「お水をくんでください」と頼むだけで利用できます。
水道水による給水スポットが増えることで、ペットボトルや缶などの使い捨て飲料容器が減るだけでなく、飲料の生産・輸送で出るCO2が削減できます。
また、人と人の交流や熱中症の予防効果も期待できます。
松戸に広がるリフィルの輪

リフィル松戸代表の平野さんは、リフィルの理念に賛同し、自身が運営する一般社団法人銀座環境会議、NPO法人まつどNPO協議会、有限会社日暮容器の3者でリフィル松戸を設立しました。
「水は生きるのに欠かせないですから、いつでも喉が潤せる環境が必要ですよね」と平野さん。
平野さんは、昨年から、松戸市内の飲食店や美容室などを回って協力店を募っています。
現在では、柏市・流山市を含む市内近隣の約30店舗が給水スポットとしてリフィル給水スポットマップに登録されています。

「リフィル利用者の喉を潤してお役に立てればうれしいです」と話してくれたのは、八柱にあるスコーン専門店「星子スコーン」の星さん。
星子スコーンがリフィルに参加したことをSNSで見かけ、それに触発されて協力店に名乗りを上げた飲食店もあり、確実にリフィルの輪が広がっています。
暑さが増してきた今日この頃。
「熱中症対策には水分補給が欠かせません。皆さんのお近くにあるリフィルをぜひ利用してほしいです。また、協力店も募集しています」と平野さん。
今後は、イベントなどで水道直結の仮設給水機を設置することも計画しているといいます。(取材・執筆/ゆ〜)
リフィル松戸
Facebook/https://www.facebook.com/refillmatsudo
リフィル給水スポットマップ/https://www.refill-japan.org/map/
問い合わせ/mhirano@ginzakankyokaigi.net(平野)