「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ!」は、人気漫画で実写映画化もされた『翔んで埼玉』の名せりふ。

その「そこらへんの草」を商品化した話題の人、河内みどりさんに話を聞きました。

「そこらへんの草」仕掛人、みどりスーパーの河内みどりさん
「そこらへんの草」仕掛人、みどりスーパーの河内みどりさん

公開 2022/01/01(最終更新 2021/12/28)

ちいき新聞ライター

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フェイクニュースと頂き物でピンときた

子どもの頃から楽しい事、面白い事が大好きだったという河内さん。

話題のフェイクニュースをやってみたくて、たまたま近所の人からもらったアシタバを、当時ヒットしていた『翔んで埼玉』の「そこらへんの草」にかけて、「天ぷらにして売ってみよう」と思い付いたのが始まりです。

みどりスーパーの「そこらへんの草」
旬の野菜を「そこらへんの草」として販売。小さく「東京では、きゅうり」とある

実際に売れるのか半信半疑だったが、SNSでブレイク。

1週間後には自ら声掛けをして、コラボしてくれるお店を増やすなど、その行動力には驚くばかりです。

近郊の旬の野菜のセット「そこらへんの草」をはじめ、みどりスーパーオリジナルの「そこらへんの草天丼」や、コラボ店のコロッケやクッキー、おかきなどの商品も店内で販売しています。

みどりスーパーの「そこらへんの草天丼」
噂の「そこらへんの草天丼」(さいたまにかけて)310円

スタンプラリーが新しい出会いをつなぐ

コラボメニューを提供しているお店を関所に見立てた「通行手形スタンプラリー」も考案しました。

行ったことのない個人店に入るきっかけになったり、手形を持って店舗巡りをしているお客さん同士が知り合いになり、情報交換するなど新しいつながりが生まれているのがうれしいといいます。

みどりスーパー「そこらへんの草」コラボの惣菜も話題
「そこらへんの草」コラボの惣菜も話題

参加店舗のスタンプをすべて集めた人には「名誉埼玉県人」のステッカーを進呈。

当初2021年5月で終了の予定が、好評につき越谷の6店も加わり、計30店となって夏まで延長しました。

スタンプラリーは子どもたちも大好き。

「テレビや動画配信などでこのことを知った子どもたちが興味を持ち、野菜を食べてくれる。食育にも貢献できたかな」と笑顔を見せました。

「通行手形スタンプラリー」の台紙と「名誉埼玉県人」のステッカー
「通行手形スタンプラリー」の台紙と「名誉埼玉県人」のステッカー

「トライ&エラー」で夢は世界進出!?

新しい総菜を考えるときは「面白いにこだわってとにかくやってみる。だめならすぐやめる。トライ&エラーの繰り返しなんです」。

そんな河内さんには、世界進出という大きな野望があります。

「いつか、世界中で人気のクレヨンしんちゃんが映画の中で『そこらへんの草天丼』を食べたり、『通行手形スタンプラリー』をやってくれたらうれしいな」。

河内さんの総菜には夢と元気が詰まっています。

食べた人にもきっと伝わるに違いないでしょう。(取材・執筆/まるこ)

春日部市みどりスーパーの外観
春日部市みどりスーパーの外観

みどりスーパー
住所/春日部市米島1133-38
電話/ 048-746-1100
ブログ/https://ameblo.jp/super-midori/

※2021年5月発行の「ちいき新聞」に掲載された内容を再編集した記事です。