草加市内の障害福祉サービス事業所が、組織の枠を超えて協力し合う「&(アンド)プロジェクト」が2021年3月から始動。

誰もが共に働ける地域社会の実現を目指しています。

【埼玉県草加市】障害者の働くを支える「&プロジェクト」
「&プロジェクト」の関根さん(中央)、横山さん(左・つばさの森)、黒子さん(右・あある)
【埼玉県草加市】障害者の働くを支える「&プロジェクト」
&プロジェクトのロゴマーク

公開 2022/04/11(最終更新 2022/04/13)

ちいき新聞ライター

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地域に密着してフリーペーパー「ちいき新聞」紙面の記事を取材・執筆しています。

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互いを「知る」ことから始まる共生社会

障害者の就労は、自立した生活を送り、社会参加を促進するための重要な取り組みの一つです。

法律や環境の整備により就労系福祉サービスの利用者数は年々増加する一方、働きたくても働けない現状もあります。

草加市内には約30の障害福祉サービス事業所がありますが、「連携や交流の機会はあまりありませんでした」と話すのは、「&プロジェクト」発起人でNPO法人believe副代表の関根共子さん。

現在は10施設が加盟し、悩みや課題を共有する新たなコミュニケーションが生まれています。

【埼玉県草加市】障害者の働くを支える「&プロジェクト」
Lentoのメンバー。右から関根さん、石川幹大さん、渡辺葵さん

「つながり」の力を生かして地域へ発信

このプロジェクトでは、各事業所の授産品を身近に手にできるアンテナショップとして、草加宿今様本陣(神明1丁目)の「川の駅そうか村-市場-」で常設で販売中。

また、草加マルイで開催された草加商工会議所主催のイベント「SDGs SOKA」に出店。

手作りの菓子や雑貨はいずれも好評で、急ぎ増産した品も。

「コロナ禍でイベントがなくなり、十分な販売活動ができない中、地域の方の目に留まり、関心を寄せてもらう貴重な場となりました」

【埼玉県草加市】障害者の働くを支える「&プロジェクト」

【埼玉県草加市】障害者の働くを支える「&プロジェクト」

【埼玉県草加市】障害者の働くを支える「&プロジェクト」
手作りの雑貨や焼き菓子、パンも並ぶ(川の駅そうか村-市場-で)
【埼玉県草加市】障害者の働くを支える「&プロジェクト」
川の駅そうか村-市場-で接客・販売を行う石川さん

仲間と共に成長できる就労の場

関根さんは「18歳以上の障害者が地域で働ける場を作りたい」と、2018年に「cafe&farm Lento」を開所、代表を務めています。

個人の特性に応じて、弁当の調理・配達、畑仕事やポスティング、室内での軽作業などチームで協力して仕事に取り組む彼らのやりがい、支えとなっているのは、地域住民との触れ合いや感謝の言葉です。

「共に働く仲間もいて、目覚ましい成長が見られます。障害を持つ方が地域で活躍できて、地域の方々には人間の多様性に理解を深めてほしい。いつかはプロジェクトの仲間と『合同運動会』ができればうれしいですね」と笑顔で話しました。(取材・執筆/aki)

【埼玉県草加市】障害者の働くを支える「&プロジェクト」
Lentoは就労継続支援B型・生活介護の多機能事業所
【埼玉県草加市】障害者の働くを支える「&プロジェクト」
カフェスペースも併設している(コロナ禍のため現在は物品販売のみ)

※問い合わせ
電話番号/ 048-916-6417
メール/soudan.kanon@gmail.com
&プロジェクト事務局 関根