「体質だから仕方ない」「頭痛なんてよくあること」そんなふうに、頭痛の治療をあきらめていませんか? 近年、頭痛治療は大きく進歩しています。生活の質が大きく損なわれているなら、病院の受診も有効な手段の一つです。

教えてくれたのは…

和久井大輔さん
わくいクリニック院長 和久井大輔さん
2025年より院長を務める。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医。

公開 2026/04/29(最終更新 2026/04/27)

編集部

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千葉・埼玉県在住の編集メンバーが、地域に密着して取材・執筆・編集しています。明日が楽しくなる“千葉・茨城情報”をお届けします!!

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頭痛の種類を知ろう

頭痛にはいくつかの種類がありますが、圧倒的に多いのが緊張型頭痛と片頭痛です。緊張型頭痛は肩こりや眼精疲労などが、片頭痛は気圧の変化やホルモンなどが原因といわれており、緊張型頭痛は「重い感じの痛み」、片頭痛は「ズキズキとした痛み」が典型とされています。

ただし、どちらの頭痛も似たような痛みとして現れる場合があるため、症状だけで頭痛のタイプを自己診断することは困難です。緊張型頭痛はストレッチなど、血流の改善でよくなることもありますが、片頭痛にはなかなか有効な対策がなく、頻繁に起こると仕事や勉強、人づき合いなどの妨げになることもあります。

「頭痛ぐらいで」「我慢していれば治る」などと言って、医療機関を受診しない人も多いですが、頭痛の治療も進歩しています。頭痛が生活や仕事に支障をきたしている人は、生活の質を上げるためにも、早めの受診をおすすめします。

最新の頭痛治療は発生予防型

片頭痛の治療は、起きた時の痛みを取る「急性期治療」と、発症を抑える「予防治療」の2本立てが有効です。予防治療として、近年注目されているのがCGRP関連抗体薬です。片頭痛を起こす物質であるCGRPの働きを抑えてくれます。

月1回程度の注射なので継続しやすく、在宅自己注射も可能です。最近は内服薬も出ています。予防薬で頭痛が起こる回数を減らし、起きた頭痛には適切な急性期治療を行えば、生活の質を大きく改善することができるでしょう。

生活習慣の改善が予防に有効

頭痛の予防において、最も重要な要素の一つが、規則正しい生活リズムです。毎日同じ時間に就寝・起床することが良いとされています。

また、空腹は片頭痛の原因となることが知られていますので、朝食を抜かずに、1日3食を規則正しく取るとよいでしょう。

また、十分な水分摂取を心がけ、カフェインやアルコールの過剰摂取も避けることが望ましいです。

また、適度な運動も頭痛の予防に効果的です。

最新の研究によると、週に3回、30分程度の有酸素運動をすることで、頭痛の発症頻度が減少することが分かっています。しかし、急激な運動は逆に頭痛を引き起こす可能性もあるため、ウォーキングや早歩き、水泳など、無理なく続けられる運動を選ぶことをおすすめします。

薬物乱用頭痛を知っていますか

頻繁に頭痛薬を服用している場合、薬剤を過度に使用することによって頭痛が起こることがあります。下のチェックリストに当てはまる人は要注意です。

薬物乱用頭痛のチェックリスト

□ 市販の頭痛薬を月に10回以上服用している
□ 薬を飲んでも痛みが止まらない、効き目が悪くなった
□ 薬を飲んでも頭痛の頻度が増している

薬物乱用頭痛の対策

1.医療機関を受診する
脳神経外科などを受診し、医師の診断を受けましょう。

2.頭痛薬を飲む回数を減らす
頭痛薬を飲む回数は、月10回までにとどめるようにしましょう。

3.予防薬の検討
痛みの回数を減らす予防薬の処方を医師に相談しましょう。

先生教えて! 危険な頭痛のサインはどんなもの?

頭痛はストレスや肩こりなどでも起こる日常的な症状ですが、放置すると命にかかわる危険な頭痛もあります。突発的な痛み、今までに感じたことがない激しい痛み、意識がぼんやりする、吐き気や嘔吐を伴う、などは危険な頭痛のサインです。

危険な頭痛の中には、対応が遅れることで症状が急に進行してしまうものがあるため、普段の頭痛と違うと感じたら、救急受診も検討してください。