車椅子1台と交換するにはプルタブ約300万個が必要。気が遠くなるような目標ですが、「人のために役立つなら」と、「小さな善意」を集め続けている人たちがいます。

公開 2026/05/12

ちいき新聞ライター

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活動のきっかけは「あーちゃん号」

「体の不自由な人のために車椅子を贈りたい」と、プルタブ集めに取り組んでいた福島県いわき市の「あーちゃん」こと木村麻美さんが16歳で急逝したのは2001年6月。

麻美さんの両親や、福祉施設を運営する歌手の岬はな江さんらが遺志を受け継ぎました。

プルタブを集めて車椅子に換え、「あーちゃん号」と名付けて福島県、岩手県、東京都、愛知県、石川県、沖縄県などに17台寄贈してきました(昨年8月現在)。

岬はな江さんとボランティア活動で親交を深めていた取手市の居酒屋経営者(当時)が協力し、2010年6月に同市内でチャリティーコンサートが開催され、「あーちゃん6号」が同市社会福祉協議会に寄贈されました。

プルタブ300万個を集めて車椅子に プルタブがつなぐ 「あーちゃんの車イス」
取手市社会福祉協議会に寄贈された「あーちゃん6号」。花柄模様がかわいらしい
プルタブ300万個を集めて車椅子に プルタブがつなぐ 「あーちゃんの車イス」
「あーちゃん号」の脇に取り付けられたプレート

同市在住の藤代佑二さん(83)は、5年ほど前にこのボランティア活動を知り、心を大きく揺り動かされました。

「あーちゃん6号の恩返しになれば」と、プルタブ集めを始めました。

6月にチャリティーコンサート開催

プルタブを集めて車椅子に交換するボランティア活動は、資源の再利用や福祉貢献に役立つと好評です。

しかし、個人や小さな団体が車椅子と交換できる量を集めるには、数年単位の時間が必要。

根気と継続力が求められます。

「知り合いの飲食店経営者が来客にプルタブ集めを呼び掛けてくれたり、集めたプルタブを自宅に届けてくれたりする市民もいます」と藤代さん。

プルタブ300万個を集めて車椅子に プルタブがつなぐ 「あーちゃんの車イス」
プルタブが入った袋を前に「善意の輪を広げたい」と語る藤代佑二さん

昨年6月、「プルタブがつなぐ『あーちゃんの車イス』チャリティーコンサート開催準備室」を開設。

今年6月14日(日)に開催を予定しています。

「あーちゃん号寄贈の活動を多くの来場者に知ってもらい、善意の輪を広げていきたい」と話してくれました。

(取材・執筆/寅)

「あーちゃんの車イス」チャリティーコンサート
日時/6月14日(日)午後1時~午後4時
場所/取手ウェルネスプラザ多目的ホール
住所/茨城県取手市新町2-5-25
料金/大人1,000円、高校生500円

問い合わせ・申し込み
電話番号/0297-72-4753・090-3348-1848
藤代