千葉県千葉市花見川区在住の権藤俊男さんは、日本で唯一のデスマスク職人。亡くなった人の顔から型を取って作られるデスマスクは「大切な人の死を受け入れ、乗り越えるお手伝いをする重要な役目がある」と考える権藤さんですが、後継者がいないことが気がかりでした。

公開 2026/10/09(最終更新 2026/09/25)

編集部 モティ

編集部 モティ

編集/ライター。千葉市生まれ、千葉市在住。甘い物とパンと漫画が大好き。土偶を愛でてます。私生活では5歳違いの姉妹育児に奮闘中。★Twitter★ https://twitter.com/NHeRl8rwLT1PRLB

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テレビ番組の放送で一躍注目の的に

このままでは自分の代で技術が途絶えてしまう―。

今年5月に放送されたテレビ番組「ザ・ノンフィクション」(フジテレビ系)でも、デスマスクの意義と後継の難しさが描かれ、話題を集めました。

しかしその放送後、権藤さんの元に「技術を学びたい」という申し出が相次ぎます。

思いもよらない反響に、権藤さんもびっくり。

まずは自身の技術を伝える場として、講習会を開くことにしました。

生きた証しを残す仕事 デスマスク職人を目指して
指導をする権藤さん(右)

技術だけでなく心も受け継ぐ

取材に訪れた第3回の講習会には、20代〜70代の男女11人が参加。

遺品整理会社の経営者、助産師、介護職、画家、フィギュア制作者など顔ぶれは多彩ですが、命やものづくりに関心があるという点で共通しています。

その中の一人、千葉県松戸市在住の40代男性に話を聞くと「番組を見て、この仕事をなくしてはいけないという使命感に駆られ、権藤さんに連絡をしました。

技術も知識もなく、とにかく必死に取り組んでいますが、講習を通じてデスマスク職人として生きる覚悟が固まりつつあります」と教えてくれました。

生きた証しを残す仕事 デスマスク職人を目指して
型取りの難しさを実感

「技術はもちろん、『心』がないとできない仕事。死とは何か、それに向き合う責任も講習の中で伝えていきたい」と権藤さん。

「技術を習得した教え子が、今度は別の人に技を伝える。そうして少しずつ、デスマスクが社会に広まってくれたら」と期待を込めます。