「湧き出る泉(フォンテ)のように、聞く人の心に力を届けたい」。流山をはじめとする東葛地域を拠点に活動中の「混声合唱団フォンテ」が、創立50周年を迎えました。

公開 2026/10/16(最終更新 2026/10/16)

小島明宏

小島明宏

柏市在住。四季折々の季節の良さを探し歩いたり、地域の歴史的な名所・史跡を訪れたりするのが好きです。地域活動をいくつかやっています。農園を借りて野菜や花を育てています。Instagram/@koji_koji_39

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地域に根差し半世紀、響き合う歌声

1974年、「流山市民合唱団」として創立した当初の団員はわずか6人。団員の広がりと共に、イタリア語で「泉」を意味する現在の名称「フォンテ」へ改称しました。

現在は約40人が在籍し、ベテランから初心者まで「みんなで作る合唱団」をモットーに、家族的な雰囲気で練習に励んでいます。

混声合唱団フォンテ 練習を重ねる団員たち
 練習を重ねる団員たち

創立以来、半世紀にわたり指揮を務める唐沢昌伸さんは、名字をもじって「流山のカラヤン」とも評され、厳しさの中にもユーモアを忘れない人柄で団員を導き、地域を超えて愛される存在です。

混声合唱団フォンテ 「流山のカラヤン」こと唐沢昌伸さん
「流山のカラヤン」こと唐沢昌伸さん

「東京理科大学の学生たちが主体となって立ち上げた創成期から、常に挑戦の50年でした」と唐沢さん。

「一番心に残っているのは、やはり創成期の思い出の数々です。当時は流山に混声合唱団がなく、東京理科大学の学生たちが主体となって市の広報やポスターで団員を募集したところ、あっという間に20人近くが集まり、わずか1年で第1回の演奏会を開くことができました。きっと、地元で混声合唱を歌える場を多くの人が待っていたのだと思います。2年目には30人を超え、3回目からは室内オーケストラとの共演が定着しました。特に初期のモーツァルト連続演奏が、この団の実力を大きく引き上げてくれました」

さらに、フォンテの「響き」を決定づけた重要な転機がありました。

「2007年にイギリスの合唱団を訪問し、現地で演奏旅行を行いました。天井の高い教会の豊かな音響空間で歌うという経験が、その後のフォンテの響きをがらりと変えたのです。また、第20回や30回などの節目に歌った『口語訳メサイア』では、日本語訳の面白さを体験し、合唱における『言葉の重要性』を深く学ぶきっかけになりました」と振り返ります。

節目の舞台で挑む合唱の神髄

今回は、オーケストラ(井崎真理管弦楽団)や豪華なソリスト陣を交えたモーツァルト「レクイエム」と、無伴奏のア・カペラでつむぐW.バード「四声のミサ」という、合唱の本質に迫る2曲に挑みます。

混声合唱団フォンテ 過去の演奏会の様子
過去の演奏会の様子

「50年の歴史の中で、旅立った団員や、高齢化に伴い親しい人を亡くす団員も増えました。そうした背景から、団員たちの間から自然と『この節目にレクイエムを歌いたい』という声が上がったのです。一方で、私たちは第1回から、当時アマチュア合唱団にはハードルが高かったア・カペラを必ずプログラムに入れて挑戦し続けてきました。オーケストラの伴奏による壮大なモーツァルトと、人間の声だけでつむぐバードのミサ。この対照的な組み合わせこそが、私たちフォンテの50年の歩みそのものを象徴しているのです」

当日は午後1時の開場と同時に、ホワイエで「フォンテ50年のあゆみ展」も開催。半世紀の活動の軌跡を振り返って楽しむことができます。

混声合唱団フォンテ チラシ表
チラシ表

「フォンテの50年は、まさに『挑戦の50年』でした。そしてこれからも、私たちは音楽に対して挑戦し続けていくと確信しています。ここまでやってこれたのは、いつも演奏会に足を運んでくださる地域の皆さまのおかげです。私の知人が演奏会に来ると、聴衆の皆様が一体となってフォンテを応援してくれている温かい姿にいつも感銘を受けて帰っていきます。当日は、そんなファンの皆様に支えられてきた感謝の響きを、ぜひ会場で受け取っていただければ幸いです」と唐沢さん。

柏周辺の音楽ファンや地域住民へ向けて、半世紀の集大成となる歌声を響かせます。

第50回記念演奏会
日時:10月24日(土)午後2時開演(午後1時開場)
場所:柏市民文化会館大ホール
住所:千葉県柏市柏下107
料金:999円(全席自由)
※チケットは柏市民文化会館、紀伊國屋書店流山おおたかの森店で販売中

問い合わせ
電話番号:090-4968-4740 森