CHIBAビジコン2020「ちいき新聞賞」受賞! 内山真琴さん(袖ケ浦市)

千葉県発の起業を応援するため実施されている「ちば起業家ビジネスプラン・コンペティション(CHIBAビジコン2020)」。

第6回となる2020年、「ちいき新聞賞」を受賞した袖ケ浦市の株式会社のうえんプランニング・内山真琴さんに話を聞きました。

公開 2021/05/24(最終更新 2021/05/20)

広田 みずほ

広田 みずほ

埼玉県生まれの千葉県民。地域新聞社で広告の企画営業、編集部を経て現在広報担当。好きなものは東南アジアとハイボール。勝田台駅周辺の酒場放浪記を書きたい。★X(旧Twitter)★@tahirom2

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ヒントはコロナ禍で始めたデリバリー

のうえんカフェ
内山さんが経営する「のうえんカフェ」

「ちば起業家ビジネスプラン・コンペティション」は、県内のニーズに対応した新たな発想・手法による起業を応援するために実施されるもの。千葉県の課題解決につながるビジネスプランを広く募集し、「千葉県知事賞」と各サポーター企業がアイデアや熱い想いを評価する「ちばビジコンサポーター賞」が決まります。

選考の結果、サポーター企業の一つである株式会社地域新聞社の「ちいき新聞賞」を見事受賞した内山さん。そのプランは、子育てからエンディングまでをサポートする「かずさの絆」コミュニティ・ビジネス。高齢者が多いかずさ地区で、若い世帯と高齢者をつなぎ、家族のような絆を構築しながら助け合うセーフティネットです。

内山さんは株式会社のうえんプランニングの経営者として、袖ケ浦市などで人気飲食店を展開しています。袖ケ浦市の「のうえんカフェ」、木更津市の「Farmer’s cafe」「&TREE」に加え、2020年にはテイクアウト専門店「ベジ&ミートグリル のうえんdeliファクトリー」を千葉市緑区にオープンしました。

ビジネスプランのアイデアのきっかけになったのは、これらの飲食店で新たにスタートしたデリバリー事業。新型コロナの影響を受け始めたものでしたが、高齢者や小さな子どもがいる家庭は元々外出が難しく、さまざまな困り事を抱えていることに気付きました。配達先で地域の課題を聞くうちに、デリバリー事業に見守りサービスや家事代行、便利屋機能を付加させることを思いつき、考えたのが今回のビジネスプランです。

のうえんカフェのメニュー
地元の素材を生かした料理は、デリバリーでも多くの人に喜ばれている

生まれ育ったかずさ地区は「宝物」

のうえんカフェの周辺は自然でいっぱい
「のうえんカフェ」の周囲は内山さんが愛する自然でいっぱい

内山さんにとって、生まれ育ったかずさ地区は「宝物」だといいます。

「朝起きて外を見ると木が芽吹いてきらきら光っていたり、農作物が実ってきたり、常に旬を感じられる。匂いも違うんですよ。日々匂いも景色の輝き方も違って、うれしい発見がある。ここにいられることが幸せ」

そんなかずさ地区を、誰もが最期まで楽しく暮らせる場所にしたいと考えています。

現在は高齢者の多い地域を中心にデリバリー事業を周知させながら、どんなサービスが求められているかヒアリングを進めています。今後は子育てママ世代やペット愛好家をスタッフとして積極的に雇用し、子どもやペットを連れて高齢者を訪ねることも検討中。

「それぞれのライフスタイルに合った働き方も提案していきたい」と内山さん。地域のパートナー企業とも一丸となって、介護相談や終活相談にも対応し、最期まで責任を持って見守る。そんな絆をつくることが目標です。

袖ケ浦市を「通過点」ではなく「目的地」にしたいと語る内山さん。おととしの台風被害にもコロナ禍にもめげず、今できることは何かを考えてきました。その前向きさが、今回の受賞にもつながったのではないでしょうか。今後の展開が期待されます。

株式会社のうえんプランニング

電話/ 0438-75-7335

HP/https://nouen-cafe.jp/