訪れた国や地域90以上、海外への旅は235回。旅行作家の秋山秀一さんが、自身で撮影した写真とともに、世界の街を歩いた思い出をつづります。

旅行作家、元東京成徳大学教授、NHK文化センター講師。日本エッセイスト・クラブ常務理事、日本旅行作家協会会員、日本外国特派員協会会員。『鎌ケ谷 まち歩きの楽しみ』『世界観光事情 まち歩きの楽しみ』『ウクライナとモルドバ』『旅にでる、エッセイを書く』など著書多数。鎌ケ谷市在住。鎌ケ谷市国際交流協会(KIFA)会長、鎌ケ谷市都市計画審議会会長。
公開 2026/05/23(最終更新 2026/05/11)
フランス統治時代の名残を留める街
ベトナム最大の都市・ホーチミン市は、昔、サイゴンといった。
ベトナム戦争終結後、街の名前はホーチミンに変わったが、今でも、サイゴン駅、サイゴン川と、街のあちこちにサイゴンという名が残っている。
レックスホテルに隣接する公園には主席だったホー・チ・ミンの像があり、その後ろに、20世紀初めに建造されたイタリア・ルネッサンス様式の人民委員会庁舎が建っている。


街の中心部にあるこの公園から南東へまっすぐ、サイゴン川まで、広い並木道のグエン・フエ通りが続いている。
パリのシャンゼリゼ大通りにも似たこの通りや周辺の街並みは、フランス統治時代につくられたものだ。

レトロな欧風の建造物を見ながら歩く
グエン・フエ通りと直交するレ・ロイ通りを北東方向へ、正面に建つ市民劇場を見ながら数分歩くと、ドン・コイ通りに出る。

コンサートなどが催される市民劇場の建物は、もともとは19世紀末にオペラハウスとして建造されたもので、旧・南ベトナム共和国の国会議事堂として使われたこともある。


ドン・コイ通りの北西の端に、2つの塔を持つサイゴン大教会が建っている。

19世紀末に建てられたこの赤レンガのカトリック教会のそばに、ヨーロッパの鉄道駅のような立派な建物、中央郵便局がある。
この建物も、19世紀末に建てられたものだ。


サイゴン川遊覧、ベンタイン市場、小さな椅子に腰かけて食べるフォー、生春巻…。




ホーチミンの旅の記憶に、思わず、ニヤッ。
(文・写真/秋山秀一)