華やかなドレスを着て、優雅にステップを踏む姿が印象的な社交ダンス。認知症予防や姿勢改善などに加え、人とのつながりが生む高揚感も大きな魅力。社交ダンスの多岐にわたる健康メリットを取材しました。
教えてくれたのは…

| 荒木恒彦さん、尾身まゆみさん |
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| 社交ダンススクール「DANCE PLACE ARAKI」主宰。2011年のオープン以来、解剖学に基づく、論理的で安全なレッスンを指導。 |
公開 2026/08/05(最終更新 2026/07/31)
マルチタスクで脳は大忙し
2003年、米国の権威ある医学誌『The New England Journal of Medicine(ザ ニュー イングランド ジャーナル オブ メディシン)』に掲載された、とある研究結果。それは認知症発症リスクに対する研究で、社交ダンスを習慣にしている人は、そうでない人に比べて認知症の発症リスクが76%も低いという結果でした。
読書や楽器演奏、ウオーキングや水泳など、他の多くの活動よりも際立って高い予防効果が出たそうです。その理由は社交ダンスには運動だけにとどまらない、いろんな要素があるからと考えられています。
足のステップを覚えたり、音楽に合わせたり、上半身の形や動きに気を配ったり、相手の動きに反応して自分の動きを返したりと社交ダンスはマルチタスク。踊っている時はこれらを全部同時に行っているので、体だけではなく、頭もフル回転。これが脳にとっての良いトレーニングにつながっています。
またパートナーと手を組んで踊ることで、自然と背筋が伸びて姿勢が良くなり、形が崩れないように動くことで体幹が鍛えられます。ただ運動量が多いので、体の使い方次第では膝や腰を痛めることも。床に対して、腰、肩、頭が真っすぐ積み重なるように立ち、おなかを引き上げることが大事です。いい骨格の位置のまま動くことで自然と筋トレになり、日常のけが予防にもつながっていきます。

※スクールによっていろんな考え方があります
フロアに立てば日常が舞台へ
社交ダンスには相手とコミュニケーションを取る醍醐味もあります。男性がリードしたものを、女性がフォローで返しながらステップを踏む、それを男性がリフォローしながら次のリードにつなげる、というように踊っている二人にしか分からないコミュニケーション。
それがスムーズに行われると「一緒に踊っている」感覚が出てきて、1+1=2ではなく、3にも4にもなるような高揚感が感じられます。息がぴったり合った時には、ふわっと乗り物に乗ったような浮遊感を味わえることもあります。
優雅なスカートをはいて音楽とともにひらりと舞えば、日常を離れた夢心地に。スクールによっては気軽に出られる発表会などもあります。踊るだけで簡単に味わえる異世界には、心と体が喜ぶ多彩な魅力があふれています。
気になる疑問を解消! 社交ダンスQ&A
Q.配偶者以外の人とペアを組むことに抵抗があります
A.最近では時代の流れとともに、女性同士、男性同士でペアを組む人もいます。またソロダンスの形式もあり、それぞれの趣向に合わせて選択できますよ。
Q.腰が痛いのですが、やらないほうがいいのでしょうか?
A.痛む場所を保護する筋力を付けたり、痛くない位置で動くことが大事です。動かさないのではなく、無理なく動かすことが健康につながる場合もあります。
Q.運動をやったことがないのですが、大丈夫ですか
A.個人レッスンなら自分のペースで無理なく続けられます。慣れてきたらグループレッスンに挑戦してみるのもいいと思います。