現在、日本の女性でのがん死亡原因の第1位となっている大腸がん。進行は比較的ゆっくりなので、予防や治療につなげるための早期発見が重要な鍵となります。

※この記事は船橋市立医療センター・船橋市西図書館共催による医療講座「大腸がんは防げるがんです-検診から内視鏡治療まで-」(講師/同センター消化器内科 東郷聖子氏)を参考に作成しました。

【クイズ】
 日本では、大腸がんによって約(?)分に1人が亡くなっています。
(?)に入る数字は?

(1)10  (2)60  (3)180

公開 2026/08/22(最終更新 2026/08/17)

編集部

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早く見つかれば治癒も期待できる

日本では年間約16万人が大腸がんと診断され、約5.5万人が亡くなっています。

増加の背景として、食生活の欧米化や高齢化などが考えられますが、明確な原因は分かっていません。

大腸がんの特徴は自覚症状が出にくいこと。

出血や腹痛、便通異常などの症状が現れた時には、すでに進行しているケースもあります。

一方で進行は比較的緩やかなので、早期発見により治癒が期待できる他、ポリープの段階で発見できれば発症予防につながります。

便潜血検査と内視鏡検査

早期発見の入り口となるのが、大腸内で出血している病変の有無を調べる「便潜血検査」です。

ただし大腸がんの確定まではできません。

あくまで大勢の中から精密検査が必要な人を見つける「ふるい分け」のための検査です。

大腸がんにかかっていても常に出血しているわけではないため、一般的には2日分の便を調べる方法が採用されています。

早期発見で自分を守ろう 大腸がんと検査の話
図1:便潜血検査で陽性が出て精密検査を受ける場合は保険診療となるので、陽性判定は大腸内視鏡検査を受けるチャンスでもあります

これに対し、「大腸内視鏡検査」は大腸の内部を直接観察する精密検査です。

病変がないかを確認できるだけでなく、ポリープの段階で発見して切除できることもあります(図3)。

早期発見で自分を守ろう 大腸がんと検査の話
図3:内視鏡的粘膜切除術(EMR)

「陽性」イコール「がん」ではない

便潜血検査で陽性が出ても大腸がんとは限りません。

実際にがんが見つかるのは陽性者の3〜5%程度です。

約3割からは良性ポリープが見つかりますが、その他の多くの人には大きな異常は見つかりません。(図2)。

早期発見で自分を守ろう 大腸がんと検査の話
図2:陽性判定者の内訳

とはいえ陽性判定は「精密検査が必要」という貴重なサイン。

仮に、症状なく進行中のがんがあった場合、内視鏡検査によって早期発見できるかもしれません。

陽性が出たら放置しないことが大事です。

また、内視鏡検査の結果、異常が発見されなくても、一生安心というわけではありません。

40歳を過ぎたら毎年便潜血検査を受け、自分の命を守りましょう。

【クイズの答え】

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