人間力(生きる力)を育む食育活動は、幼児期においてとても大切な時間。キッズ食育トレーナーの爲我井(ためがい)さんに、その大切さや家庭で実践できるポイントなどを教えてもらいました。
教えてくれたのは

青空キッチン https://aozora-kitchen.com/
みんなで子育てキッズサロン「Joia」 https://kids-salon-joia.com/
公開 2026/10/01(最終更新 2026/09/24)
食育とは「人間力」の土台づくり

私たちが定義している食育は、単なる調理技術の向上ではなく「人間力の基礎」を培うことだと考えています。
料理を通じて感謝の心を育んだり、「非認知能力」と呼ばれる、目には見えない内面的なスキルを学んだりする場です。また、「食べ物が自分の体を作っている」ということを知る大切な機会でもあります。
さらに、国語・算数・理科・社会といった学習のきっかけにもなり、「あの時やったことだ!」という実体験が、将来の勉強に対する意欲ややる気につながっていくのです。
算数や想像力を育むパンづくり

さまざまな料理がある中で、パンづくりは子どもの成長を促す仕掛けがたくさん詰まっているのでおすすめです。
例えば、材料を「計る」工程は、算数の入り口になります。「あと〇g」を調整する経験を通して、質量の概念や数字への理解を高めます。また、生地を混ぜる、こねるといった動作は、手先の感覚を豊かにし、五感の発達を促しますし、パンの形を作る「成形」は、頭に描いた形を作ることで表現力が磨かれ、図形を学ぶきっかけにもなります。
そして焼き上がった後に想像と違う形になっても、「何に見える?」と声掛けをすることで、豊かな想像力へとつながっていくのです。
「パンづくりはハードルが高そう…」と思われる方もいますが、今回紹介する「フォカッチャ」は発酵無しの短時間で作れるので、お子さまと一緒に作ってみてください!
手づくりフォカッチャの作り方

レシピ提供/食育スクール「青空キッチン」
材料(1人分)
・強力粉…40g(★)
・ドライイースト…1g(★)
・砂糖…小さじ1/2(★)
・塩…ひとつまみ(★)
・ぬるま湯…25ml
・オリーブオイル…小さじ1/2
・岩塩…ひとつまみ
・オリーブオイル(かける用)…小さじ1/2
作り方
1 ボウルに(★)を入れ、ぬるま湯をドライイーストにかける。オリーブオイルも加え、耳たぶくらいの硬さになるまでこねる。
2 1を厚さ1.5㎝になるよう延ばし形を作る。膨らみが均一になるよう指で数カ所くぼみをつける。
3 オリーブオイルと岩塩を振り、予熱なしで200℃に設定したオーブンで15~20分焼いたら完成!
※オーブンにより焼き時間は異なります。生地の端に焼き色が付いたらOK
親子で楽しむ!家庭でできる食育活動のコツ

子どもに全てをやってもらうのではなく「一部だけ」任せましょう。「1つだけ計る」「1つだけ入れる」など、子どもの集中力が続く範囲で切り取るのがポイントです。
それから、「○○係」に任命するのもおすすめ。水切り係や食材を混ぜる係などの役割をつくって担当してもらいます。この時に、サラダスピナーを使ったり、こぼれにくいものを混ぜてもらうなど、安全かつ達成感を得られるような工夫ができるといいですね。
買い物も食育の大切な機会です。スーパーで「どっちのサツマイモが大きいかな?」などと声掛けをして、大きさや匂いを感じてもらったり、旬の食材を選ぶだけでも十分な食育活動へとつながりますので、取り入れてみてください。
食育の最大の魅力は、「自分で作ったものを誰かに食べてもらい、喜んでもらう」という経験ができることです。完成した時の達成感や、「真似してできた!」という喜びは、子どもの自己肯定感を大きく高めてくれます。
失敗を恐れず、保護者の方がポジティブな声掛けを続けることで、食卓は学びと笑顔のあふれる場所に変わります。まずはできることから始めてみてください!