大切な家に長く住み続けるのに欠かせないのが「安全性と快適性」。そのために優先すべきリフォームとは?

教えてくれたのは…

e暮らすホーム 齋藤 崇さん
e暮らすホーム 齋藤 崇さん
二級建築士、耐震診断士、省エネ建築診断士。住宅の耐震や断熱に関する知識が豊富。

公開 2026/11/04(最終更新 2026/11/04)

編集部

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千葉・埼玉県在住の編集メンバーが、地域に密着して取材・執筆・編集しています。明日が楽しくなる“千葉・茨城情報”をお届けします!!

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第二の人生を楽しむために

人生100年時代といわれる今の時代、60歳を過ぎてもアクティブに過ごす人が増えています。一方で、光熱費の高騰や物価高、地震や豪雨といった災害への不安など心配事も尽きません。老後の不安を払拭する第一歩として、私たちは、住まいの性能の見直しをお勧めしています。

例えば、30代で家を建てた場合、60代になれば住宅も築30年を迎えます。建築当時と今とでは、気候も環境も変化しています。リフォームというと、「きれいにすること」に目が向きがちですが、長く住み続けるためには、安全に健康に住み続けられるような家に進化させることが大切だといえます。

築25年以上なら耐震性を要確認

その一つが耐震性能です。1981年に施行された新耐震基準は、阪神・淡路大震災を機に2000年6月に再度見直しが行われています。すなわち、1981〜2000年の間に建築確認を受けた建物は、現在の耐震基準を満たしていない可能性があるということ。

また、雨漏りやシロアリによって家の構造部分が劣化し、耐震性能が低下している恐れもあります。震度5以上の地震が各地で頻発する昨今、耐震性の向上は最も優先すべきリフォームといえるでしょう。

具体的な工事は、柱と土台、梁と柱を接合する金物の取り付け、耐震壁の補強など。住宅の状態によって施工すべき内容は異なるため、信頼できる専門家に適切な耐震診断をしてもらうことが重要です。耐震診断の依頼先として、建築士やホームインスペクター、耐震診断対応の工務店が挙げられます。

診断や改修にかかる費用は自治体の補助金制度を利用できる場合もあるので、まずはお住まいの自治体窓口や専門業者に相談を。

耐震基準の変遷

年代(建築確認日)対象・目標とする耐震性能
~1981年5月31日(旧耐震基準)震度5程度の中規模地震で建物が倒壊・崩壊しない ※震度6以上の大規模地震に対する明確な規定なし
1981年6月1日~(新耐震基準)震度6強~7の大規模地震で建物が倒壊・崩壊しない
2000年6月1日~(2000年基準)阪神・淡路大震災の教訓に基づき、木造住宅の弱点を強化(地盤調査の決定、接合金物の指定、耐震壁の配置バランスの義務化)
現在(2000年基準+実質強化)熊本地震(2016年)で耐震等級3の無被害率が高かった教訓から、最低基準を超えた「耐震等級3」への底上げが加速

性能向上リノベで節約も健康も実現

健康を守る観点から、省エネ性能に関する改修も大事です。断熱性や気密性を高める省エネリフォームは、光熱費の節約はもちろん、夏の熱中症、冬のヒートショックを防ぐのにも有効。築年数のたった物件でも、リフォームによって上位等級にあたる省エネ等級6を目指すことも可能です。

手軽にできるのが、窓の内側にもう1枚窓を付ける内窓リフォーム。既存の窓枠を撤去することなく施工することによって、比較的簡単に取り付けられます。住宅の気密性には開口部が関わるため、内窓にするだけで断熱性はグンとアップ。

また、玄関ドアを断熱性の高いものに交換すれば、外気の影響を受けにくくなります。ドア枠を壊さないカバー工法で対応可能です。家の中でも寒暖差の大きい浴室は、ぜひ見直したい箇所。ユニットバスに取り換え、床に断熱材を入れることで、居室との温度差を緩和できます。

これら省エネリフォームも国からの補助金制度が用意されています。依頼の際に施工業者に確認するといいでしょう。安全と健康は、暮らしの基盤です。「この土地のこの家で最後まで暮らしたい」と考える人こそ、耐震や省エネの重要性を知ってほしいと願っています。

省エネ住宅のメリット
(1) 光熱費の削減
(2) 健康リスクの予防
(3) どの季節も快適