木更津市馬来田地区の武田川沿いには、地元有志により作られ、守られている自然豊かな遊歩道があります。
「武田川コスモス・菜の花ロード」という名で知られるこの道に、今年も花の季節がやって来ます。


雑木林を開墾して作った憩いの道
武田川コスモス・菜の花ロードがある武田川放水門付近は、かつて竹や杉が生い茂る雑木林でした。
遊歩道には、春は菜の花、秋にはコスモスが満開になるよう種をまき、川沿い200メートルに桜の苗木を植えました。
この活動をきっかけに「武田川コスモス・菜の花ロードの会」が発足。
会では今も美しい景観を守るため、春から秋には月に1回以上の草刈りを行い、また河川の清掃などさまざまな保全活動を行っています。
会は昨年11月、今年の春に向け菜の花の種まきを行いました。
27年前に植えられた桜は見事な桜並木となり、毎年菜の花と美しい競演を見せています。
今年の菜の花は生育が遅く、例年より満開の時期が遅れそうとのこと。
多彩な景色を見せるハイキングコース

会の活動は、さまざまな賞を受けるなど広く評価され、遊歩道は県内外からも人が訪れる人気のハイキングコースとなっています。


会員の小倉さんは「ここに訪れたら、ぜひ『いっせんぼく』まで足を運んでほしいです」と話します。
いっせんぼくとは、遊歩道の先にある湧水地で、その昔、一千もの清水が「ぼくぼく」と湧き上がっていた様から名付けられたといいます。
いっせんぼくまでの道には湿原にしか生えない「ハンノ木」や「つり舟草」などの珍しい植物なども生息し、約1キロの行程ながら里山、アシ原、湿原と、多彩な景色を見せてくれます。

湿原に掛けられた木道もまた、有志によって作られたもの。

「自然の中の道なので、けがのないよう散策を楽しんで」と小倉さん。

コスモスの見頃は9月下旬から10月。
地元の人々に育まれた遊歩道は、四季折々の自然を見せ、人々を癒やしてくれるでしょう。

問い合わせ/ 0438-22-7711
木更津市観光案内所