| 角田夏実さん |
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| 生年月日/1992年8月6日 出身地/千葉県八千代市 趣味・特技/国内外の世界遺産巡り、サイクリング、ゴルフ |
公開 2026/05/28(最終更新 2026/05/27)
「泣き虫なっちゃん」が出発点
「Gold Medalist Tsunoda Natsumi(ゴールド メダリスト つのだ なつみ)」コールが響く。拍手が降り注ぐ。「君が代」が流れ始めると、ゆっくりと揚がっていく日の丸。その中心に自分がいる――夢にまで見たこの景色に、涙があふれて止まらなかった。
2024年、パリオリンピック女子柔道48㎏級で金メダルを獲得。だがここにたどり着くまでの道のりは、決して平坦ではなかった。
何度も「もうやめよう」と思った。中でも忘れられないのは、東京オリンピック。代表に選ばれなかった、あの悔しさ。これから8回にわたり、オリンピックに至るまでの軌跡、そしてこれからについて、つづっていきたい。
学芸大学へ進学を決めたまさかの理由
柔道を始めたのは小学2年生の時。小さい頃は全然勝てずに泣いてばかりで、「泣き虫なっちゃん」と呼ばれていた。中学2年生で初めて全国大会に出場するも、わずか13秒で初戦負け。「もっと強くなりたい」その一心で、柔道の強豪・千葉県立八千代高校へ進学。
過酷な練習漬けの日々だったが、投げ出さずに続けられたのは、生来の負けず嫌いが顔を出したから。がむしゃらに練習に打ち込み、そのかいあって、2年生のインターハイで3位。3年生では5位という成績を収められた。だが裏腹に、過酷な練習の負荷は大きく、「もう柔道を続けたくない」という思いが頭をもたげるようになっていた。
「柔道をやめて、大学生活を楽しみたい」そう母に伝えると、「遊びに行くためにお金は出しません!六大学か国立だったら学費を払ってもいい」と一喝。そんな時、国立の東京学芸大学柔道部から誘いが届く。
「あまり頑張らなくていいよ」という言葉に、「よし!これはぴったりだ」、そう思い、深く考えることもなく進学を決めた。だがこの選択が、後の大きな成長につながることを、このときの私はまだ知らなかった。