看護小規模多機能型居宅介護、略して看多機(かんたき)をご存じでしょうか。従来の介護の枠組みを超えた新しい取り組みを取材しました。
教えてくれたのは…

| 看護師 中村真也さん(左) 理学療法士 梶原将基さん |
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| ブライト・ライフ 看護小規模 野田 |
公開 2026/08/05(最終更新 2026/07/31)
編集部 ゆりか
編集部所属の取材記者。白井市出身、船橋市在住。コンテンポラリーダンス、ヨガ、ズンバ、バレエなどとにかく踊るのが好き。取材執筆も好きだが、地図が読めないため取材前はいつも軽く迷う。食べ盛りの夫と3人の子育てに奮闘中。
記事一覧へ4つの機能を併せたハイブリッド型
これまでの介護サービスは、デイサービスはA社、ショートステイはB社、訪問介護はC社と、それぞれ別々に契約し、別々の事業所を利用する形が一般的でした。これに対し、2012年に創設され、15年に現在の名称となった看多機では、デイサービス、ショートステイ、訪問介護、訪問看護という4つのサービスを、1つの事業所が一体となって提供する仕組みになっています。
利用者は、状態に合わせてこれらのサービスを柔軟に組み合わせることが可能。例えば、自宅で急に発熱した際には、まず訪問看護で状態を確認し、「それなら事業所で泊まりましょう」と泊まりのサービスに切り替える、さらに泊まりながら訪問診療を受けることもできます。
このように、体調の変化に応じて通い・泊まり、訪問看護・訪問介護の切り替えが可能で、容態が急変した時にも迅速に対応ができます。
なじみのスタッフによる安心感
どのサービスを利用しても対応するのは「なじみのスタッフ」。そのため利用者や家族との間に深い信頼関係が築かれやすく、安心感につながります。訪問介護やデイサービスなどを別々に契約する場合と異なり、情報共有の漏れや「初めての職員に介助される不安」が生じにくいのもメリットです。
似たサービスに「小規模多機能型居宅介護(小多機)」がありますが、小多機は訪問看護を提供していません。看多機では医療依存度の高い人を受け入れられるのに対し、小多機ではほとんどの場合、受け入れを断られてしまいます。
また医療と介護が一体化した体制の看多機では、在宅や施設での看取りにも対応可能です。本人の意思や価値観を尊重し、最期まで自宅や慣れた環境で過ごせるように支援しています。
働きがいのある職場として
看多機は働くスタッフにとってもやりがいのある場所。家で、施設で、泊まりで、と一貫して利用者に関わり続けられるので、リハビリを経て自宅へ戻る目標を共に追いかけたり、人生の最期を住み慣れた場所で迎えるサポートをしたりと、一人一人の人生に深く濃く関わることができます。
働く人々にとっても、専門性を発揮しながら人間としての成長を実感できる場所なのです。看多機の事業所はまだ普及途中ですが、年々増加し、利用者数も増え続けています。地域包括ケアシステムの一環として中心的な役割も期待されている看多機。利用者にとっても働くスタッフにとってもますます注目される場所になるでしょう。
看護小規模多機能型居宅介護とは
介護や看護が必要な人の在宅生活を支援するサービスです。

看多機Q&A
Q. 看多機は誰でも利用できますか
A. 対象は要介護1~5の認定を受けた人。要支援の人は利用できません。また地域密着型サービスのため、原則として事業所が所在する市町村に住民票がある人に限られます。
Q. 今まで利用していたデイサービスを併用できますか
A. 看多機は他の事業所との併用が不可になります。
Q. 費用はどのくらいですか
A. 1割負担の場合、要介護1で月額約12,500円、要介護5で月額約32,000円が目安(食費・宿泊費は別途実費)。利用回数によらず定額制のため、頻繁に通い・訪問・宿泊を組み合わせるほど割安になります。