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【蔵見学OK】房総で手造りの地酒を醸す「和蔵酒造」伝統の技を今に伝える杜氏・渡邉和哉さんに学ぶ日本酒の種類や造り方

【蔵見学OK】房総で手造りの地酒を醸す「和蔵酒造」 伝統の技を今に伝える杜氏・渡邉和哉さんに学ぶ日本酒の種類や造り方

現在40の造り酒屋があるという千葉県。

今回その一つである和蔵酒造にお邪魔しました。富津市竹岡にある「竹岡蔵」で酒造りを一手に引き受ける「杜氏(とうじ)」の渡邉さんに日本酒について、君津市貞元にある「貞元蔵」では専務取締役の原さんに焼酎について教えていただきました。

あなたも奥深い「日本酒」「焼酎」の世界に触れ、家飲みをより楽しんでみませんか?

和蔵酒造の歴史

和蔵酒造では日本酒「聖泉」や焼酎「善次郎」などの地酒を昔ながらの製法で造りつづけています。その一方、日本酒と柚子果汁をブレンドしたSAKEカクテルや、造り酒屋の本格甘酒なども開発し、伝統を守りつつ新しいトレンドを生み出しています。

和蔵酒造は江戸時代に君津市貞元で創業した原本家と、明治7年に富津市竹岡で創業した池田酒造が、平成18年3月に事業統合して誕生しました。

現在、和蔵酒造では竹岡蔵で日本酒を、貞元蔵で焼酎とリキュールを分担製造しています。

和蔵酒造の歴史
竹岡蔵

杜氏制度による酒造りとは~その歴史と変わりつつある形態~

日本酒造りに欠かせない「杜氏」とは、蔵で酒造りの一切を取り仕切る責任者のこと。杜氏制度による酒造りの歴史は江戸時代から行われてきました。

もともと杜氏は、普段は自分の土地で農業をしていて、農閑期の冬に日本酒を造りに蔵元へ出稼ぎに行く季節動労者でした。

酒造りのシーズンになると、同じく農家の「蔵人(くらびと)」と呼ばれる酒造りの働き手たちと共に、契約した蔵元を訪れます。酒造りが終わる約半年、杜氏と蔵人達は酒蔵に泊まり込み、寝食を共にしながら酒を造るのです。

酒造りの技術は、蔵元ではなく地域ごとの「杜氏集団」によって継承されていきました。今でも各地方に30以上の流派があるとされ、中でも岩手県「南部杜氏」、新潟県「越後杜氏」、兵庫県「丹波杜氏」は日本三大杜氏と言われています。

杜氏は酒造りのプロフェッショナルであると同時に、蔵元との契約交渉や、蔵人同士の人間関係なども調整する、現場の最高責任者です。それゆえ蔵人たちから敬愛の念を込めて「おやじ」と呼ばれることも。

しかし近年では、杜氏集団による酒造りは減少傾向にあり、酒造りの形式も変わりつつあります。

年間を通して酒造りを行う「常任型杜氏」スタイルや、蔵元自らが杜氏も兼ねる「蔵元杜氏」スタイル、杜氏を置かず社員で酒を造るスタイル、など時代に合わせた新しいスタイルの酒造りが行われるようになりました。

和蔵酒造も統合を機に、旧来の杜氏制度による酒造りから渡邉杜氏が蔵に常任し、地元社員と一緒に酒造りを行うスタイルに転換しました。

しかし杜氏が現場の最高責任者であり、酒造りを一手に引き受ける重責であることは、今も昔も変わらないのです。

和蔵酒造・お酒のできるまで

日本酒と焼酎の違いとは

日本酒と焼酎。ともに麹や酵母の力で生み出されるお酒です。

では両者の違いはどこにあるのでしょうか。簡単に説明しましょう。

まず「酒」とは糖分を含んだ液体に酵母を加えて発酵させ、アルコールを発生させた飲み物のこと。

酒は、製造方法によって大きく3つに分類されます。

1)醸造酒…発酵させた液体をろ過したもの【日本酒・ワイン・ビール】

2)蒸留酒…醸造酒を熱して、水よりも沸点の低いアルコールを気化させ、気化させたものを冷やして液体に戻したもの【焼酎・ウイスキー・ウォッカ】

3)混成酒…醸造酒や蒸留酒に果汁や香料などを加えたもの【梅酒・リキュール】

次に原料の違いです。

日本酒は「米」「水」「米麹」なのに対し、焼酎は「芋」「米」「麦」などの主原料のほか、「黒糖」「そば」など地域によってさまざまな原料が使われます。

また、発酵に使われる麹の種類も日本酒と焼酎では異なります。

和蔵酒造で日本酒と焼酎の蔵を分けているのは、酵母や麹の混在を避けるという意味もあるのです。

ではまず、日本酒についてご案内しましょう。

日本酒の「大吟醸」「吟醸」「本醸造」の違いとは

現在日本酒のランクになっているこれらの呼び名。それぞれの違いをご存じでしょうか?それぞれの種類や特徴などを紹介します。

日本酒は大きく分けて9種類

日本酒には、一定の条件を満たす日本酒だけにつけられる8種類の【特定名称酒】と、それに当てはまらない【普通酒】という全部で9種類のランクがあります。

8種類の特定名称酒はまず、米と麹、水のみで造られる「純米タイプ」と、そこに醸造アルコールを加えた「アル添」タイプに分けられます。

醸造アルコールとは化学薬品などではなく、サトウキビや穀類を発酵させ、蒸留して造られた自然由来のアルコールです。

この「純米タイプ」と「アル添タイプ」がさらに、「大吟醸」「吟醸」など4つのランクに分けられます。

ランクの違いはズバリ「精米歩合」。これは原料である酒米をどれだけ磨いた(削った)のかという意味。

日本酒を造る時の酒米の外側には、たんぱく質や脂質が含まれていて、これらは雑味となり酒に残ってしまいます。

米を磨けば磨くほど酒質は軽快で雑味も少なく、旨みを感じられる仕上がりになります。

私達が普段食べている白米は精米歩合90%とされています。

これは玄米を10%削り、90%の白米部分を食べていると言う意味。

最高ランクの「大吟醸」の精米歩合は50%以下。半分以上も削られるのです。

では、それぞれ酒の特徴を説明していきましょう。

【純米タイプ】
■純米大吟醸…精米歩合50%以下 
■純米吟醸…精米歩合60%以下 
■特別純米…精米歩合60%以下 又は造り方に特別な工夫をされた日本酒
■純米…精米歩合の規定はなし。ただし表記は必要

【アル添タイプ】
■大吟醸…精米歩合50%以下
■吟醸…精米歩合60%以下
■特別本醸造…精米歩合60%以下 または造り方に特別な工夫をされた日本酒
■本醸造…精米歩合70%以下

特別純米や特別本醸造の「特別な工夫」って気になりますよね。

これは、仕込みの回数を増やすなど、各蔵独自の工夫でいいそうです。蔵の個性が味わえるお酒と言えますね。

日本酒・特定名称の違いとランク分け

「米は磨くほどもろくなるので、精米歩合が高い大吟醸酒や吟醸酒を造るには手間や時間がかかります。だからランクが高いとされていますが、ランクが高い(高級)なお酒だからおいしいとは限りません。吟醸や純米には米の風味がダイレクトに味わえるものもあります。自分好みの日本酒を探してください」
と渡邉さん。

では渡邉さんに竹岡蔵を案内していただきながら、日本酒造りを教えていただきましょう。

竹岡蔵ツアー・渡邉杜氏に日本酒の造り方を学ぶ
竹岡蔵入口。渡邉杜氏、よろしくお願いします!

竹岡蔵ツアー・渡邉杜氏に日本酒の造り方を学ぶ

日本酒の原料は「米」「水」「米麹」「酵母」。米と水は、麹と酵母菌の働きで醸され、日本酒へと形を変えていきます。

精米・浸漬(しんせき)

酒米は食用米よりも多く削るため、粒の大きな専用の品種が作られています。

「山田錦」「雄町」などが有名で、千葉県では「総の舞」などの酒米が作られています。

精米・浸漬(しんせき)

「千葉県は新米が早くできるので、早く酒の仕込みができるのが利点ですね」(以下:渡邉さん)

精米後に米を洗い、米に水を浸すのが「浸漬」。どれ位水を吸わせるかは米の品種や、気温、湿度、精米歩合などで変えていきます。

精米・浸漬(しんせき)
「釜場」仕込みの時にはここで米を洗います

蒸米

水を吸った米を、甑(こしき)という大きなせいろで蒸します。

炊くのではなく蒸すのは、酒造りに適した水分量に調整するため。

最近では機械の蒸米機を使う蔵も多いですが、和蔵酒造では昔ながらの釜と甑を使って蒸しています。

蒸米
釜場。この上に釜を乗せて湯を沸かします。
蒸米
渡邉さんと比べると大きさがよく分かる!
この大きな窯の上に、甑を乗せて米を蒸します
湯が沸くまで1時間、蒸気が上がってからさらに1時間蒸していきます

ちなみにその年最後の醪の仕込みを終えることを、日本酒の専門用語で「甑倒し(こしきたおし)」と言います。これは「もう甑を使わないので洗って横に倒して片付ける」という意味から来ています。

麹造り

麹室(こうじむろ)という部屋で、蒸米に種麹を振りかけて米麹をつくります。

麹造り
麹室入口

麹が育ちやすい40℃に保たれた麹室の中で米と種麹を混ぜていきます。

麹造り
この台の上に蒸米を広げて作業します

「蒸米一粒一粒に種麹をつけるようにします。そこで重要になるのが米の水分加減。水分が多いとべたついて、おにぎりのように米がまとまるので、内側の米に麹を付けられない。かといって水分が足りないと、酵母菌が米の内側に入っていかずにうまく発酵が進まないんです。理想は、表面の水分は少なく、内側に水分が残っている状態の蒸し具合ですね」

米麹は40数時間ほどで出来上がります。

全ての米麹が造りあがるまで、渡邉さんは昼夜問わず2時間ごとに麹たちの様子をチェックするそう。

「もうこの時期は、昼だか夜だか分かんなくなってきますよね…ははは」

和蔵酒造
蔵の中にある渡邉さんが泊まる部屋

酒母(しゅぼ)造り

できた麹に、水、酵母、乳酸菌、冷やした蒸米を加えて「酒母」を造ります。

酒母とは、日本酒を醸造する素となる液体で、その中には発酵に必要な強い酵母が培養されています。

日本酒に使われる清酒酵母にはいくつもの種類があり、使う酵母によって味わいが変わってきます。

昔は、各酒蔵の壁や樽に自生している「蔵つき酵母」によって日本酒を造っていましたが、酒質にばらつきがありました。

明治時代に、酒を醸す「清酒酵母」の存在が発見されると、国は優良な清酒酵母を集め、全国の酒蔵に領布するようになりました。これにより全国で品質の安定した日本酒を造れるようになりました。この「日本醸造協会」から領布される酵母を「きょうかい酵母」と呼びます。

「和蔵酒造では6種類の酵母を使い分けて日本酒を造っています。酵母の種類で酒の味も変わりますよ」

酒母(しゅぼ)造り
発酵に必要な、酒母や醪の成分分析を行う部屋

醪(もろみ)の仕込み

タンクに酒母、麹、蒸米、仕込み水を入れ、日本酒の発酵を開始させます。この日本酒になる前段階の液体を「醪」と呼びます。

酒母に一気に麹や米を一気に入れると、酵母が薄まって雑菌が増殖するなどして、発酵が上手く進まないため、醪は3回に分けて仕込みゆっくりと発酵させます。これを「三段仕込み」と言います。

醪(もろみ)の仕込み

日本酒は、他の酒類と違う独特の発酵を行います。

酒造りのゴールは「発酵によるアルコールの生成」です。

アルコールを造る酵母菌の餌はブドウ糖ですが、米にはブドウ糖が含まれません。そのため、先にでんぷん質を食べてブドウ糖を作り出す麹に働いてもらうのです。

この、1つのタンクの中で「麹による米の糖化」と「酵母菌の発酵によるアルコールの発生」という2つの発酵を同時に行う「並行複発酵」が、日本酒の大きな特徴になっています。

お酒の種類による発酵の違い

上槽(じょうそう)

3週間から1カ月ほどかけて発酵を終えた醪を、圧搾機を使って絞っていきます。ここで清酒と清酒粕に分けられます。

ちなみに法律上、醪の状態では「清酒」と呼ぶことはできません。こす工程を経て初めて「清酒」と呼ぶことができるのです。

圧搾機
圧搾機。蛇腹状に布をセットして、布の隙間に醪を入れ 横から圧力をかけて絞ります。 奥に見えているのは、上から圧をかけて絞っていた昔の圧搾機

仕込んだ醪を全て絞り終えることを、日本酒用語で「皆造(かいぞう)」と言います。これは「仕込んだお酒を皆造り終えた」と言う意味。酒造りに関わる皆さんが、ホッと一息つく瞬間です。

しかし皆造後も、出荷までにはまだまだ作業が続きます。

ろ過

清酒に残っている米の粒や酵母の残りを、活性炭などでさらにこし取ります。
この工程を経て清酒は黄色から透明に。雑味や苦みもなくなり、クリアな味になります。

火入れ

日本酒を63℃~64℃(蔵によって異なります)に加熱し、一番おいしいタイミングで酵素の働きを止めます。これを火入れと言い、通常は絞った後と出荷前の2回、加熱処理を行います。加熱処理を行なわず、生の状態で出荷される「生酒」というお酒もあります。

貯蔵

貯蔵中も種類や銘柄に合わせ、貯蔵温度を調整したり、腐敗がないか確認したりといった品質管理を続けます。

貯蔵

こうして出来上がった日本酒は瓶に詰められ、全国に出荷されていくのです。

貞元蔵で芋焼酎ができるまで

今度は君津市の貞元蔵を、専務取締役の原さんに案内していただきます。

貞元蔵で芋焼酎ができるまで

芋焼酎の仕込みの季節は9月から。

原材料のサツマイモは傷みが早く、収穫後すぐに製造しなければならないため、収穫時期の秋がシーズンなのです。

和蔵酒造も現在は、焼酎熟成中の期間です。

熟成中の焼酎たち
熟成中の焼酎たち

焼酎の造り方の特徴は「二次仕込法」

まずは原料米を蒸し、種麹を植え付けます。その後、日本酒と同じように「麹室」で種麹を繁殖させて米麹を造ります。

焼酎の造り方の特徴は「二次仕込法」
貞元蔵も釜を使って米を蒸します。奥に片づけてあるのが甑
焼酎の造り方の特徴は「二次仕込法」
貞元蔵の麹室

できた麹に水と焼酎酵母を加えて混ぜ、1週間ほど発酵させて「一次醪」と呼ばれるものを造ります。

できた「一次醪」に蒸したサツマイモを細かく砕いて加え、2週間ほど発酵させたものが「二次醪」です。この「二次仕込」が焼酎造りの特徴の一つ。

焼酎の麹には、黒麹、黄麹、白麹の種類があり、それぞれ味わいが異なります。和蔵酒造では「焼酎麹の原点」とされる黒麹を使用しています。

黒麹は「コクとスパイシーなキレ」が感じられるといいます。

蒸留

発酵が終わった二次醪を熱すると、水よりアルコールの方が沸点が低いため、先にアルコールが蒸気になります。
蒸気となった成分を冷やして再び液体に戻すことで、醪から焼酎の原酒を取り出せるのです。

これを「蒸留」といい、常圧で行う「常圧蒸留」と、蒸留機を真空ポンプで減圧する「減圧蒸留」の2種類があります。和蔵酒造では味と香りが濃厚で、芋の旨みを残せる「常圧蒸留」の方式をとっています。

蒸留機
蒸留機

熟成

蒸留した原酒はすぐに出荷せず、寝かせて味を落ち着かせます。

これを「熟成」といい、熟成させると原酒に含まれていたガス成分が揮散(きさん)して、原酒がまろやかになり、味や香りが楽しめるようになります。

和蔵酒造では1年から4年の熟成期間を置いています

和蔵酒造では1年から4年の熟成期間を置いています。

熟成された焼酎は、タンクごとに原酒を混ぜ合わせる「調合」や、商品ごとに目指すアルコール度数まで水を加えて調整する「割水」などの工程を経て、ようやく出荷となります。

和蔵酒造のいも焼酎が出来るまで

原さんに、和蔵酒造の焼酎の特徴について尋ねました。

「どっしりとした味わいなので、チーズや干物などの味が強いおつまみとよく合います。同じ蒸留酒のウイスキーと同じように楽しんでもらえますよ」

日本酒のアルコール度数は15度前後。それに比べて焼酎のアルコール度数は20から30度と高め。

温度によって味わいが変わる焼酎は、ロックや水割り、お湯割りなどで変化する味と香りが楽しめます。

購入は和蔵酒造直売所・酒菜館またはオンラインショップで

購入は和蔵酒造直売所・酒菜館またはオンラインショップで

貞元蔵では焼酎の他に、日本酒と国産柚子果汁をブレンドしたリキュール「柚子酒」を製造販売しています。

今年からは新たに、米麹を使った甘酒の製造販売も始めました。また、国産柚子・鴨川市産檸檬・千葉県産トマトの果汁を使った甘酒や、これらの果汁を和蔵の日本酒とブレンドさせたSAKEカクテルなどの新商品も開発しました。

購入は和蔵酒造直売所・酒菜館またはオンラインショップで

これらの新商品を含む和蔵酒造の酒は、貞元蔵の隣にある直売所「酒菜館」で購入できます。

酒菜館では他にも、千葉の名産品を取り揃えて販売しています。

購入は和蔵酒造直売所・酒菜館またはオンラインショップで
「贈り物にもぜひどうぞ!」と原さん

酒菜館は1999年にオープンして以来、房総観光の立ち寄り所として多くの観光客が訪れています。

現在は新型コロナの影響で、観光バスの立ち寄りがストップしていますが、地元のファンたちは変わらず、和蔵酒造のお酒を求めにやってきます。

酒菜館前『仕込水汲み場』
酒菜館前には、酒造りの仕込みに使う井戸水が自由に汲める『仕込水汲み場』も

そこで酒菜館では現在、観光客向けのお土産の扱いを少なくし、お酒を楽しむための「ちょっと贅沢、でもとってもおいしい地元食材」販売を始めました。

千葉県産の干物や燻製、また酒と同じ発酵食品のコーナーも取り扱っています。

発酵食品コーナー

他にも、和蔵酒造の酒粕をブレンドした餌を食べた鶏の卵「かずさ美鶏卵」や、この卵で作った白く濃厚な「美白プリン」なども新たに販売しました。

かずさ美鶏卵や美白プリン

私もお土産に「柚子酒のケーキ」(大・1,512円)と「美白プリン」(378円)「甘酒3種」(500ml・プレーン648円、檸檬702円、トマト756円)を購入。

柚子酒のケーキ

柚子酒のケーキは、しっとりとした酒の香りに混じって、爽やかな柚子の風味が鼻に抜けていきます。大人の味わいで、コーヒーとの相性抜群です。

美白プリン

美白プリンは別添えのブルーベリーソースをかけていただきます。

プリンにブルーベリーソースって珍しい。見た目はチーズケーキ風ですが、味は濃厚なプリン。口当たりは滑らかで、口の中でとろけるようでした。

甘酒は試飲できるので、全種類飲ませていただきました。

プレーンの甘酒はスッキリとした味わいで、檸檬、トマトの果汁入り甘酒はさっぱりとしていて夏にぴったり。選びきれずに全て購入してしまいました!

原さんによると、酒や甘酒に果汁をブレンドするアイデアは、各地のおいしい食材を、酒造りに生かしたいという鈴木社長のものだそう。

「房総観光の休憩に、酒菜館に立ち寄っていただけたら嬉しいですね。ここからは30分ほどで有名な濃溝の滝にも行けますよ」と原さん。
なお、和蔵酒造の酒は、HPのオンラインショップからも購入できます。

和蔵酒造の酒

渡邉杜氏に聞く~異業種から酒造りの世界に飛び込んで~

今回お話を伺った杜氏の渡邉和哉さんは現在52歳。最初から酒造りに関わっていたのではなく、意外にも前職は建設業界だったとか。

「図面を引く仕事で、酒造りとは全く縁がなかったんですよ」

そんな渡邉さんが、酒造りの世界に飛び込むきっかけになったのは、勤めていた事務所の閉所が決まったため。同業種への就職も決まっていたのですが、どうせなら好きな日本酒造りにとことん携わりたい、と35歳でこの道に。

「東京の酒蔵が出していた『酒造りのアルバイト募集』っていうチラシを見て就職したんですよ。とにかく日本酒を造りたかったんで、最初の肩書は何でも良かったんです。でも内心『やるなら絶対杜氏になる』という気持ちでした」

その後渡邉さんは、東京、茨城、千葉の酒蔵で山内杜氏(秋田県)、南部杜氏(岩手県)に師事し、酒造りの“いろは”を徹底的に叩きこまれます。

「杜氏の世界は厳しくて、現場で造り方なんて絶対教えてくれない。だからおやじ(杜氏)の仕事を目で見て盗むんです。でも、夜の酒盛りになるとおやじがポロリと『お前、あんなやり方じゃダメだ。あそこはな…』なんて教えてくれる。だから一緒に飲んでても絶対酔えないですよね(笑)」

蔵人たちの台所
昔の酒造りを偲ばせる、蔵人たちの台所。もちろん現役。

修行中、清酒の他にも、焼酎、ワインなどの造り方と実力を身に付けた渡邉さんは、満を持して2015年に和蔵酒造の杜氏に就任。更なる高みを目指し、日夜酒造りに挑んでいます。

酒造りは米、麹・酵母の発酵など自然相手。酒米一つとっても、米の硬さ、水分量、出来の良し悪しなど年ごとに違います。
杜氏は蔵元の求める酒を醸せるよう、数えきれない酒米・麹・酵母の組み合わせを探し、微生物たちの働きを管理するのです。

大量の酒を、長い時間をかけて仕込む。出来上がってみて「これじゃなかった…」が許されない世界。渡邉さんにプレッシャーはないのでしょうか?

「そこは過去の経験やデータ、それに裏打ちされた勘を駆使して造ります。日本酒は先達がずっと造り続けてくれていたもの。それを守り、その都度対応していくだけですよ。目の前のことを精いっぱいこなすことに夢中で、先を考えたことはなかったです。そう言われてみれば確かに…怖いですねえ(笑)」

酒造りのシーズンになると、酒にかかりきりになるという渡邉さん。全身全霊で酒造りに挑む姿が印象的でした。

和蔵酒造の酒

渡邉杜氏に学ぶ・日本酒との付き合い方

そんな熱い渡邉さんに、最後の最後で私はとんでもない爆弾発言を告白。

「あのう、実は私、下戸なのです…」

怒られたらどうしよう…。でも、下戸の私でも日本酒を楽しんでみたい!恐る恐る切り出しました。

すると渡邉さんは

「『和らぎ水』と言って、日本酒を飲む時、合間で水を飲むんです。お腹でアルコールが薄まりますし、酒量も控えめにできます。悪酔いしないので、お酒が弱い方もそうでない方も試してみてください」

と教えてくれました。怒られなくて良かった…。

なるほど。バーなどでお酒と一緒に供される「チェイサー」のような役割ですね。

早速、取材から帰った夜に、今年新しく発売されたという「純米吟醸原酒 聖泉」(720ml、1,480円)を頂いてみました。

女性向けの商品で、その特徴は「通常の日本酒より低アルコールの13%でありながら、しっかりとした旨みが味わえる」のだそう。キリリと冷やして飲んでみます。

うーん。低アルコールとは言えやっぱり私にはアルコールが高い…!よし、早速「和らぎ水」です。

水と一緒にいただくと、ほのかな甘みと華やかな味わいが一気に口中に広がりました。今までアルコールで分かりませんでしたが、日本酒ってこんなにフルーティーな味わいだったんですね。

日本酒初心者の私。まだちびちびとではありますが、楽しみ方の第一歩が踏み出せたかも!

食間に楽しむのがおすすめの和蔵酒造の日本酒。和蔵酒造のお酒のラベルやホームページに、お酒に合う料理の紹介もされています。

「日本酒は敷居が高いものではなく、日々の生活に自然に溶け込む飲み物です。値段や銘柄にこだわらず、自由に気軽に楽しんで下さい」(渡邉さん)

和蔵酒造の酒

和蔵酒造
公式HP/https://wakura-sake.jp/
対応可能日時/祝日を除く月曜日から金曜日の9時〜17時

酒菜館
営業時間/9時~17時 年中無休

竹岡蔵
住所/千葉県富津市竹岡1
電話/0439-67-0027
アクセス/(電車の場合)JR内房線 上総湊駅から徒歩約25分(車の場合)館山自動車道 富津中央ICから約10分。国道127号を館山方面へ。富津警察署先の左手に案内の看板あり。
駐車場/普通車5台分(無料) ※大型車は進入不可


貞元蔵・酒菜館
住所/千葉県君津市下湯江240
電話/0439-52-0461
アクセス/(電車の場合)JR内房線 君津駅下車 君津駅北口よりコミュニティバス小糸川循環線(内回り) 自動車学校前バス停下車 徒歩10分(車の場合)君津ICより君津市街地方面、国道127号常代経由。所要時間約15分 
駐車場/あり(無料)大型バス可
※酒菜館店内はバリアフリー対応 車椅子トイレ設備有り
●酒蔵見学 ※各蔵に電話で要予約
竹岡蔵 11月~3月(日本酒)貞元蔵 9月~10月(焼酎)の酒造期には実際の仕込みの様子も見学できます。

※記事内の値段は全て税込み価格です。(2021年6月取材)

この記事を書いた人

48歳で普通自動二輪免許を取得したへっぽこアラフィフ主婦ライダー。千葉は魅力的なライディングスポットがたくさん!取材と称してソロツーを楽しんでいます。【ブログ】https://ameblo.jp/ohana-hann/

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