全国高校ボクシング選抜大会(3月・甲府市)で、県立柏井(かしわい)高校の菊池太陽さん(17)が最軽量のピン級(46kg 以下)で優勝しました。菊池さんの栄光の裏には運命の人がいました。
公開 2026/07/11(最終更新 2026/07/06)
『ありがとう』と言える心身の成長
周囲のからかいに悩んでいた菊池さんは小6の10月、ポスターで見た三谷(みたに)大和スポーツジムで師匠に出会いました。
同じ経験を持つ三谷大和会長(56)の「オレもそうだった。強くなって、『ありがとう』と言える男になろう」の言葉に涙がこぼれました。
4カ月後の卒業の日、周囲に『ありがとう』と言えたそうです。

リングサイドから師匠の声だけが…
強豪校ではなくボクシング部のない柏井高校を選んだのはジムの近くだから、というぐらい師匠の指導にのめり込みました。
週6回、1日3時間の猛練習。
試合では、同校のユニホームを着た三谷会長が応援席から指示を送ります。
菊池さんは「歓声は聞こえず、会長の指示する声だけが聞こえます」と信頼の厚さを語りました。
サウスポーの菊池さんは今、左ストレートと右フックを磨いています。
師匠超えを狙い、相手の死角から放つ「ステルスパンチ」を習得中だとか。

高校総体で日本一を1回取った師匠に対して、今回の選抜と8月の総体を合わせた2回の日本一を目指しています。
将来の夢を尋ねると、「高校卒業後、プロテストを受けます。三谷大和ジム所属で世界王者となって、東洋太平洋チャンプの師匠を超えたい。恩返しします」と、どこまでも師匠を信頼した決意表明でした。

(取材・執筆/マット)