自宅や相続した家を売るときの「売却の方法選び」から「売るタイミング」まで、押さえておきたいポイントを取材しました。
教えてくれたのは…

| (株)川島不動産取締役 塩田 了丈さん |
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| 宅地建物取引士、不動産コンサルティングマスター |
公開 2026/11/04(最終更新 2026/10/30)
編集部 ゆりか
編集部所属の取材記者。白井市出身、船橋市在住。コンテンポラリーダンス、ヨガ、ズンバ、バレエなどとにかく踊るのが好き。取材執筆も好きだが、地図が読めないため取材前はいつも軽く迷う。食べ盛りの夫と3人の子育てに奮闘中。
記事一覧へシニアの住み替え最初の一歩は?
「子どもが独立して部屋が余っている」「庭の手入れが負担になってきた」「駅やスーパーに近い場所で暮らしたい」。こうした理由で、一戸建てから掃除や維持の手間が少ないマンションへ住み替えるシニア層が増えています。ただし住み替えは「売る」と「買う」を同時に考えなければならないため、段取りを間違えると思わぬ負担が生じることがあります。自宅や相続した家を売却する際の流れと注意すべきポイントをまとめました。
まず最初の一歩として、自宅がいくらで売れるのかを知ること。「とりあえず金額だけ知りたい」「住み替えも視野に入れ始めた」という売却の意思が固まっていない段階でも、不動産会社に相談できます。無料査定を受けたからといって、売却の義務が生じるわけではありません。売却額の目安が分かれば、次に購入できる物件の予算も見えてきます。相続した家の場合も同様で、まずは査定を受けて現状を把握するところから始めましょう。
売却の方法には、大きく分けて仲介と業者買取があります。仲介は、不動産会社と「媒介契約」を結んで買主を探してもらう方法で、一般的に業者買取より高く売れるのが利点です。一方、業者買取は不動産会社そのものが買主となる方法で、買取価格は仲介より低くなりますが、買い手を待つ必要がなく、短期間で現金化できます。
次に購入する物件がすでに決まっていて早く資金を用意したい場合や、期限があって待つ時間がない場合には、有効な選択肢となります。
3年以上空き家にしていると税金が高くなる!
親が亡くなった後に相続した実家を売却する際、「相続から約3年以内(3年を経過する年の12月31日まで)」に売らないと、税金の優遇(利益から最大3,000万円を控除できる制度)が受けられなくなります。
※使えるための諸条件あり
「売り」と「買い」の進め方
住み替えで特に注意したいのが、「売るタイミング」と「買うタイミング」の調整。不動産会社に売却を依頼する媒介契約の有効期間は、3カ月(更新可能)が一般的。売却資金を購入資金に充てる場合には、限られた期間の中で新居への引っ越しまで終えなければなりません。
もしタイミングがうまく合わなかった場合には救済手段として、「買い替え特約」があります。これは期限内に自宅が売れなかった場合に、新居の購入契約を違約金なしで白紙に戻せる特約で、通常はこの特約を付けて契約します。
また新居の前に、先に自宅の売却が決まる場合もあるので、仮住まいを利用することも視野に入れておきましょう。住み替えは、「これからの暮らしをより快適にすること」が目的。庭の手入れや階段の上り下りに悩まず、買い物や通院にも便利な場所で、ゆとりを持って暮らす―そんな毎日を思い描くことが、住み替えの出発点になります。
どんな暮らしを送りたいのかを考えながら、話を聞いてもらいたい、と不動産業者を訪れても構いません。売却を決めていなくても、情報を集めておくだけで、将来への選択肢は確実に広がります。
「古家付き」で売るか、更地にするか
更地にする場合のデメリット
● 解体費用を売る前に用意しなければならない
● 1月1日時点で更地だと、その年の固定資産税が住宅が立っていた時の最大6倍に上がることがある
古家付きの場合、売却価格は解体費用を差し引いた額になりますが、更地にして売った場合でも解体費用を負担することになるので、結局手元に残るお金はそれほど変わりません。デメリットを考えると古家付きでの売却がおすすめです。